星景写真を撮るようになって1年ちょっと。
どんな風に撮って仕上げてるのか聞かれる機会も出てきたので簡単にまとめてみようと思います。
数回に分けて記事にしていくつもりなので、気長にお付き合いください。

  1. 撮り方
  2. レンズや機材の選択
  3. 基本的な現像プロセス
  4. パノラマ
  5. 被写界深度合成

 


1.撮り方

基本的には以下の7つから状況、被写体に応じて選んでます。

① 固定撮影(1枚撮り)

② 固定撮影(空と前景を別撮り)

③ 固定撮影(パノラマ、各1枚撮り)

④ 固定撮影(パノラマ、空と前景を別撮り)

⑤ 追尾撮影(0.5倍速追尾で1枚撮り)

⑥ 追尾撮影(空:追尾、前景:固定)

⑦ 追尾撮影(パノラマ、空:追尾、前景:固定)

 

ひとつずつ簡単に説明を加えていくと…


① 固定撮影(1枚撮り)

三脚にカメラを乗せて、1回シャッターを切るだけの一番簡単なやつですね
絞り値や露光時間、ISO感度の決め方はネットを探せばいくらでも出てくると思うので割愛します。
500ルールとかでググってもらえばいいんじゃないかと。

メリット:撮影時の手間は最小
デメリット:星が流れる / 前景の露出が不足しがち



 

② 固定撮影(空と前景を別撮り)

空に露出を合わせたカット、前景に露出を合わせたカットをそれぞれ撮影し、
いいとこ取りするようなイメージです。

①のデメリットを解消するための方法ですが、
撮影枚数が少なくとも1枚は増えるのと、Photoshopでの作業が必要になります。

前景の撮影時に多少絞っておくと、前景もきちんと被写界深度内に収まり、
さらにレンズの美味しい部分を使えて最終的なクオリティの向上につながります。

前景は複数枚撮っておいて加算平均をとってあげると更にノイズが減るので、
こちらもオプションでどうぞ。

前景が極端に近い場合はピント位置をずらして撮影し深度合成したりしてます
ただ、前景のボケ量が大きい場合にはこの方法が使いにくいので、これはケースバイケースですね

メリット:前景のノイズが低減
デメリット:星が流れる

 

 

 

③ 固定撮影(パノラマ)

固定撮影をメインにしていた頃、
超広角レンズの開放F値が暗すぎるということで行き着いたのが
F1.4の広角レンズを使ったパノラマでした。

パノラマするぶん手間はかかるものの
超広角レンズよりも明るくノイズレスに撮影できるということで、
スカイメモを買うまで1年弱はこの方法をメインに星景を撮ってました。

メリット:全体的にノイズが低減 / 画角の制約がなくなる
デメリット:星が流れる / 撮影に要する時間が飛躍的に増大

 

 

 

④ 固定撮影(パノラマ、空と前景を別撮り)

F1.4のレンズで光量を稼いでもなお、前景が暗い時の選択肢です。
空だけ先にパノラマで撮って、その後、のんびり前景を撮る感じですね。

ちなみに水平方向にパノラマをする場合、
撮影に要する時間が2倍以上になるので、この方法が使えるのは時間に余裕がある時ぐらいですf^_^;
前景撮影時に絞っておいたり、スタック用に複数枚撮ったりするのも画質改善に有効ですが、
こちらも撮影に要する時間が(以下略

メリット:スタックなしの固定撮影では最もノイズレスなアウトプットが得られる
デメリット:星が流れる / 撮影に要する時間が更に増大

 

 

 

⑤ 追尾撮影(0.5倍速追尾で1枚撮り)

赤道儀についている星景モードみたいなのがこれです。
私は滅多に使いませんが、南天に立ち上がった天の川を撮る時なんかには使えそうです。
南天であれば移動量も小さいので、SNSにアップするぐらいなら十分なクオリティが得られると思います。

メリット:星も前景もそれなりのクオリティで手軽に撮影ができる
デメリット:星も前景もわずかながら流れる / 赤道儀のセッティングに手間がかかる

 

⑥ 追尾撮影(空:追尾、前景:固定)

星は追尾撮影し、前景は固定撮影で露出を稼いで、最後にPhotoshopで合成するという流れですね。
最近わりと流行っている手法で、新星景もこの括りに入ります。
後処理にそれなりに手間がかかりますが、現状最もノイズレスに撮影できる手法の一つだと思います。

メリット:星も前景も流れない / 露光時間を長く設定しノイズ低減可 / スタックでノイズ低減可
デメリット:赤道儀のセッティングに多少手間がかかる / 画角に制約あり

 

 

 

⑦ 追尾撮影(パノラマ、空:追尾、前景:固定)

ざっくりした手順は以下の通り

i )  赤道儀の上にパノラマ雲台をセット
ii)  赤道儀を止めたまま前景をパノラマ撮影
iii) 赤道儀を動かし追尾しながら空をパノラマ撮影
iv) パノラマ結合
v)   前景と空を合成

天の川のアーチのクオリティを上げたい、ということで、
固定撮影でのパノラマから一足飛びにこちらに移行しました。

三脚の上にレベリングベース、極軸微動雲台、スカイメモ、自由雲台、パノラマ雲台、カメラが載り、
重心が高くなりがちなので機材の選定も重要です。

メリット:星も前景も流れない / 露光時間を長く設定しノイズ低減可 / スタックでノイズ低減可
デメリット:赤道儀やパノラマ雲台のセッティングに多少手間がかかる
パノラマの枚数やスタックの枚数により撮影時間が大幅に増加

 

 

と、まぁザックリこんな感じです。
色々と書き足りない部分もありますが、キリがないので今回はこのあたりで締めようと思います。
長文に最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。
ご意見、ご質問等ありましたらコメント欄やメール等でご連絡いただければと思います。
次回はそれぞれの撮影で使うレンズや機材についてまとめる予定です。