広角寄りのオールドレンズをA7シリーズで使うと周辺部がマゼンタ被りするというのは有名な話ですが、
アメリカのKolari Visionという企業はこの問題を解決するために
センサー表面のカバーガラスを薄いものに交換するというサービスを提供しています
https://kolarivision.com/product/sony-a7-series-thin-filter-legacy-lens-upgrade/

この改造はオールドレンズを使った際の周辺部での画質改善を期待したものですが、
原理的には一眼レフ用の超広角交換レンズを使用した場合でも同様の効果が期待できそうでしたので、
星景で問題となるコマ収差、非点収差低減のためにこのサービスを試してみることにしました。

カバーガラス交換の費用が$400
先方にカメラを送って、手元に帰ってくるまで2週間程度でした。
日本からのオーダーも受け付けているようですが、カメラがちゃんと先方に届くかどうか不安な方は、
改造済みカメラの販売もしているのでそちらを検討するのもありかもしれません。

それでは、早速カバーガラス変更の効果(影響?)を紹介していこうと思います。
1枚目の画像はカバーガラスを変更したA7R2と通常のA7R2にSIGMA 14mm F1.8を付けて追尾撮影した結果の比較です。
カバーガラスを変更したA7R2では赤外線を拾ってしまったためか激しく色被りをしていました。

補足ですがピント面については周辺画質が最もまともになるよう調整しているものの、両者の間で完全には一致していません。
また通常のA7R2はファームの都合で星食いが生じておりやや星が溶けております^^;
以上を考慮しつつ結果を見ていただければと思います。

 

 

2枚目の画像はPhotoshopの自動カラー補正で色被りを低減したものです。
これぐらいまではサクッと修正できるので、星景写真においてこの色被りはそこまで大きな問題ではないように思います。
ただ、明るい時間帯に人を撮ったりすると補正が結構大変だったりするので、
改造後は用途がやや限定されてしまうと思った方がいいかもしれません。

 

 

3枚目の画像は2枚目の画像に含まれる2枚の写真の右上隅をそれぞれ拡大したものです。
両者を比較した限りでは、カバーガラスを交換した方で僅かに収差が減っているようでした。
しかしながら、ピント面を極々僅かにずらすだけでも同等の変化が生じること、
サジタル方向の星の伸びについてはほとんど変化がないことから、
そこまで劇的な改善ではないというのが個人的な見解です。

明るい星の周りがぼやっとしているのが薄雲のせいなのかカバーガラスのせいなのか、
という点についてはまだ調べ切れていないので、こちらはまた後日確認してみようと思ってます。

 

 

RAWデータはこちら
https://drive.google.com/open?id=1y50cYSh1iH8t4vUdxlga8KlZ1jfwPfOh
注1)EXIFではF1.7になっていますが実際はF1.8です
注2)カバーガラスを交換したA7R2のRAWデータが90度回転していますが、
これは改造に出してから縦位置と横位置の検出が怪しくなっているためです。